Friday, August 15, 2014

RBAR Ascot Pre Training Report/アスコット戦 事前練習

~アスコットのきついターンは室屋に優位に働くか~

レッドブル・エアレース・ワールドチャンピオンシップ第5戦が、いよいよ今週末、イギリスの有名なアスコット競馬場で開催される。参戦するパイロットたちは、今シーズン初めて陸上で行われる今回の大会を心待ちにしている。

バルト海で開かれた第4戦では第1ラウンド突破ならず涙を呑んだ室屋。今回の会場の特徴を生かし、シーズン開幕後の好調を取り戻そうと意欲に燃えている。

4月にクロアチアのロヴィニ大会で見事3位に入賞し、念願のRed Bull Air Race初表彰台を祝った室屋。その結果に満足せず、さらに上をねらったものの、続くマレーシア、ポーランドの大会では思うような成績が残せなかった。

今週末、シーズン後半のスタートにもなるイギリスのアスコット大会で、室屋は心機一転、巻き返しに出るつもりだ。

3週間前にバルト海上で行われたグディニア大会(ポーランド)は、強風の中で行われ、室屋はエアゲート通過時に高度制限を超えて飛ぶという些細なミスを犯した。それが原因でタイムペナルティを課され、ワールドチャンピオンシップ総合ランキングでも8位に後退した。

しかし、冷静沈着な室屋は気持ちを切り替え、この経験を生かし飛行スキルをさらにレベルアップさせたいと固く決意している。

アスコット大会には、今までの大会とは異なる点がある。それは、今シーズン初めて陸上で行われるレースであるという点だ。そしてパイロットには、周囲の風景から視覚上の手がかりが与えられる。広い海上ではこうした手がかりは無いに等しい。

その視覚上の手がかりは、レース中最高速度時速370km、最大負荷10Gに達する条件下で飛行機を操るパイロットたちにとって、貴重な助けになる可能性もあるが、反対に妨げとなりロスタイムにつながる可能性もある。

~室屋コメント~
「アスコット大会のレーストラックは、実にチャレンジングです。しかし、いつもとは違うトラックで、何よりも会場が素晴らしいので、フライトが待ちきれないですね。私のマシンは、直線のトラックでは他の早いマシンに追いつけるほど速くありませんが、ターンがあれば私に勝ち目が出てきます。今回はターンの多いタイトなトラックなので、私に有利に働き、よいチャンスを与えてくれるはずです。」




Limex Images/Red Bull Content Pool

Monday, August 4, 2014

第5戦 イギリス・アスコット戦に向けて

こんにちは。

いよいよ来週末は、レッドブル・エアレース・ワールドチャンピオンシップ2014
第5戦イギリス・アスコット戦。

機体は、ポーランド戦が終了した翌日、3機づつの編隊を組んで、途中、
ドイツ~オランダで燃料給油しながら、ドーバー海峡を渡り、
その日のうちにUK入りして、次のレースに備えます。

アブダビ、クロアチア、マレーシア間など、開催地間に距離がある場合は、
レースが終わるごとに機体を分解してコンテナに詰め、大型のジェット機で
次のレース開催地まで送るのですが、

ヨーロッパ圏内やアメリカ国内を転戦する場合は、こうして次の地まで
選手自身やパイロットの資格を持つチームコーディネーター
(チームによってはテクニシャン)が機体フェリーすることがほとんどです。

(オランダの空港で。
給油しつつ、イギリスに渡る途中経路の天候回復を待っているところ。
機体見学に人がたくさん集まってきました)


今シーズンも折り返しとなる第5戦目のレースの舞台となる“アスコット競馬場”は、
近代競馬発祥の地・英国の中でも特に歴史が長く、王室が所有することでも有名な、
格式高い競馬場です。


初の競馬場内での開催ということもあり、どのようなレイアウトになるのかも
注目の一つだったレーストラックも発表されました。



コースは、グランドスタンド前の直線コース上に敷設された臨時滑走路から飛び立ち、
アスコット競馬場の特徴でもある三角形の敷地の1コーナーに沿うようにレイアウトされた
レーストラックをU字型に周回する独特の設定になっています。

レースの他、サイドアクトでは、イギリス空軍のアクロバットチーム・レッドアローズや、
ブライトリング・ウィングウォーカーズなども演技を披露することになっており、
イギリス国内でも今年最大の航空イベントとして非常に注目されているそうです。


17日(日)の本レースの模様は、インターネットでの生中継もあります。

夜遅い時間ではありますが、日本からも是非、ご観戦ください!